2017年03月12日
仕事や学業などで韓国に移住する時に一番悩んでしまう住宅の問題。学生でも学校が用意する寮があるとは限らないし、家族で行くなら広い家が必要だし、引っ越しも大変だから色々と心配になりますよね。韓国ならではの賃貸制度を知っておいて、韓国移住に備えましょう♪
韓国には家賃の他にも「ジョンセ」や「バンジョンセ」といった、日本人が聞くととても不思議な賃貸制度があります。家賃の場合でも、日本のように敷金・礼金があるわけではないし、家の修理代などに関しても少し違う文化を持っています。似ているようで似ていない韓国と日本の賃貸制度!詳しく説明してみたいと思います。
「ジョンセ」は世界的にも例を見ない韓国の独特の賃貸制度です。入居前に‘ジョンセ金’という大きな金額を大家さんに預かっておいて、その後は家賃を払うことなく、契約期間中は管理費だけ払って住める制度です。それってめちゃくちゃお得じゃない?って思いますよね。昔の韓国は銀行の貯金金利が10%近くもあったので、大きなお金を銀行に預けておけば、利子をたくさんもらえるし、それを家賃の代わりにしていたんです。その制度は金利の安い今にまで続いていて、家族が住める広いマンションの場合は、まだこの制度の物件が多いです。保証金であるジョンセ金はかなり高額ですが、家賃がかからないので、まとまったお金がある人なら良いかもしれません。
ちなみに韓国の法律で決められた賃貸契約期間は2年です。大家によってはジョンセの場合は1年契約しか出来ないとか、1年後にはジョンセ金を上げますと言う方もいるみたいなんですが、1年契約で契約書を書いても、法律的に2年暮らせることが保証されているので、かならず事前に交渉しておきましょう(韓国人でもこの法律のことを知らなくて、1年で出ていってしまう人が多いみたいなんですよ)!
韓国の独特な賃貸制度である「ジョンセ」と普通の「家賃」が合わせられた形の制度が「バンジョンセ」です。バンは韓国語で‘半’の意味で、半分ジョンセということですね。ジョンセ制度が一般的だった韓国では、毎月払う家賃制度を避ける人も多いし、ただ家主としては金利が下がってしまった今ではジョンセじゃメリットがないと感じ、そこから生まれたのがバンジョンセです。ジョンセの物件に比べると安いジョンセ金(40~50%)を払って、家賃の物件に比べると安い家賃(これも40~50%)を毎月払うからバンジョンセって言うんですね。ジョンセ金までは容易は難しいけれど、安い家賃で住みたいという人にはぴったりの制度ですね。
いよいよ最後は日本にもある家賃制度です。毎月、一定の金額を払い続けるってことですね。韓国語では「ウォルセ」と言います。日本と違う部分はもちろんあって、礼金は全くなくて、‘保証金’という名の敷金があります。日本と違って、掃除費用や修理費などは全て家主が負担しますので、家をめちゃくちゃな状態しない限りは、全額戻って来るのが普通です(もし住んでいる最中にボイラーやエアコンなどが壊れても、それが明らかに住んでいる人のせいじゃない限りは、修理代は家主に請求できます)。ただ、次に住む人が決まらないと保証金を返してくれない家主も多いので、引っ越ししたい場合は3か月ほど前から不動産や家主に伝えて、次に入居する人を早く探しておくのをおすすめします。
このまとめの記者