原題「兄思い」日本公開初主演映画「戦場のメロディ」のシワンが近づきがたい繊細さ、そして強さと美しさを魅せる。
時代は1952年。朝鮮戦争真っただ中。
イム シワンは家族を失い最前線で戦うハン ソンヨル少尉を演じる。ソンヨルはけがを負い戦争孤児たちが集まる施設で孤児たちの面倒を見ることを任される。
そこには子供たちを利用し私腹を肥やすチンピラもいて・・・。ソンヨルは得意の音楽を活かし少年合唱団を作る。
はじめはうまく歌えなかった子供たちだったが練習を重ねうつくしいハーモニーを奏でるまでに成長する。
そして公演の依頼を受けるまでに。
でもそこは命がけの最前線。
ソンヨルは合奏団の解散を考えるが子供たちは「歌いたい」と言うのです。最前線へ向かう途中銃弾に倒れる子供もいて・・・。
この映画の原題は「兄思い」兄妹愛をせつなく描き子供たちの美しい歌声と共に感動間違いなしの作品になっています。
ヨンギドル<演技もできるアイドル>イム シワンの生身な演技。
イム シワンの演技は裸の演技?もちろん衣装を着ないわけではありません
。役になりきることが出来る人なんだと思ったのです。衣装は後からついてくる感じ?演技が始まるともうその人物なのです。台本を読んでその人物を理解し創造し生み出しているかのようにも思えます。
魂の奥底からもうその人になっているように感じてしまうのです。
この映画「戦場のメロディ」(原題:兄思い)もハン ソンヨル少尉そのものであったように感じました。
最前線では死を恐れず自分が持っていた拳銃を気が弱くなっている仲間に渡し、自分はナイフだけで戦おうとするのです。男らしさ、やさしさ、頼りがいのある兵士をかっこよく魅せてくれました。
こういった役をするにあたって体を鍛えることにも励んだのだそうです。
ドラマ「「ミセン(未生)」では見られなかった強い男を演じていました。
知っている人も多いと思いますがイム シワンはバイオリンが得意です。
そしてこの映画ではピアノを鮮やかに演奏して見せました。
子供たちのために少年合唱団を作り歌を教える感性。指揮をする繊細さとやさしさ。
これでもかというほどの強くて美しい青年少尉を演じて魅せたのです。
イム シワンという演技者を見ていつも思うのは生身の怖さです。
防具を着けていない演技。怖いもの知らずな演技力?
自分はその姿に何も言葉がありません。ただ何の抵抗もなく受け入れるのです。
そして感動して涙ぐむ自分がいるのです。